ウズベキスタンにある世界遺産の街ヒヴァ、そしてそのヒヴァがあるホレズム州の観光情報をJICA青年海外協力隊-観光隊員が現地より発信していきます。

チルピック

 チルピックは地上40mにそびえる円錐の丘で、ヌクスから43km南に位置しています。

 アムダリヤ川を見渡すことができる丘の上にあり、ヌクスからウルゲンチに向かう幹線道路(A380号線)からも右手に見ることができます。

 遠く空にそびえる姿はカラカルパクキスタンのシンボルともいえます。



 チルピックカラともよばれていますが、ここは城塞ではありません。他のカラとは違う意味を持っています。

 ここはダーマ(沈黙塔)として作られました。

 ダーマとはゾロアスター教徒が死後、空に開放された所で、鳥により埋葬するための場所です。(鳥葬埋葬塔)

 古代よりホレズムはゾロアスター教の教えが取り入れられていました。一部の研究者からは、ホラズムがゾロアスターの発祥ではないかと言われています。そのため、各地の遺跡にはゾロアスター教の寺院跡が残っています。

 ゾロアスター教では宇宙には土、水、火、空気の4つの要素があると信じられています。または善と悪の2元論によって成り立っており、それぞれアフラ・マズダとアーリマンという神がいます。

 浄・不浄の概念がありこれは、埋葬の習慣に影響を与えました。遺体の骨はアフラ・マズダによって創造され浄とされ、肉体の部分はアーリマンによって創造され、そのため不浄であると考えられていました。死後、清浄な場所へ移すことで遺体を清める必要がありました。

 このため、遺体はダーマとよばれる吹きさらしの特別な建築物に安置され、これを鳥がついばむことで清浄な骨だけが残されるというわけです。

 骨だけになった後、家族はそれらを集めて泥や石製の骨壷に埋葬しました。

 このチルピックは紀元前1世紀に作られた後、7~8世紀に修復され、さらに9~10世紀にも再度修復されています。

 いまでもホレズム地域に残る伝統はゾロアスター教の習慣に基づくものも多くあります。ホレズムとゾロアスター教は密接な関係が今日でも残っています。



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